世界のウイスキー

およそ700種類に及ぶ世界中から集められたウイスキーのテイスティングノートや情報はこちらからご覧いただけます。現在は多くのテイスティングコメントを皆様にお届けするために、バッチ(製造年)違いである同一商品のテイスティングも掲載しておりますので、現在発売されているウイスキーの評価とは限りません。予めご了承ください。

テイスティング

Whisky Magazine ではウイスキー専門家、作家、愛飲家によるテイスティングを毎号開催し、その情報を皆さんにお届けしています。

推奨ボトル

テイスターが判定したポイントの規定によってSilver Recommended(銀賞)もしくは Gold Editors Choice(金賞)が毎号決定します。


コッツウォルズ 2015 オデッセイバーリー    60.5%

  • 蒸溜所名: コッツウォルズ蒸溜所
  • 地域: イングランド
  • ブランド: コッツウォルズ・ディスティリング・カンパニー
  • 価格帯: £26-70
  • 入手可能場所: コアレンジ
  • 掲載号:177号

フィービー・カルバーSCORE7.9

香り
クランベリーを添えたウェンズリーデールチーズ。豪勢な樹液の香り。エンドウ豆の外皮とセージ。プリンの香りや、辛味を感じさせる匂い。
スパイスの熱気が急に高まってくる。アカフサスグリとシナモン。オイリーな甘いキャラメル、草の茎、電気ケーブル、トフィーファッジサンデーなどのような風味もある。
フィニッシュ
美味しそうな後味。ウェンズリーデールチーズの匂いが霧散して、クランベリーの甘味や草の茎のような青っぽい余韻も引き連れていく。
コメント
アルコールの辛味が強い。水を1滴垂らすと、細やかな風味のすべてが楽しめるようになる。

クリストファー・コーツSCORE8.3

香り
オーク材をノコギリで挽いた匂い。ゴールデンシロップ、砂糖漬けのショウガ。鉛筆の芯、オリーブオイル、モモのコーディアル。かすかなハイビスカスの香り。バターたっぷりのビスケットベース。
口当たりはフルボディ。パイナップル、バナナ、プラムなどの濃縮したフルーツ風味。繊細なライチの感触も背後にある。かすかに甘いシリアル風味で全体が支えられている。
フィニッシュ
ピスタチオと赤リンゴの音味がゆっくりと消え去っていく。
コメント
とても複雑でバランスに優れたウイスキー。ブラボー。

コッツウォルズ 2015 オデッセイバーリー2015    46.0%

  • 蒸溜所名: コッツウォルズ蒸溜所
  • 地域: イングランド
  • ブランド: コッツウォルズ蒸溜所
  • 価格帯: £26-70
  • 入手可能場所: コアレンジ
  • 掲載号:174号

フィービー・カルバーSCORE7.1

香り
甘いデザートのような香りがたっぷり。最初はバナナ味のフォームキャンディー。その後からパイナップルの芯、乾燥パパイヤ、モモのスライスなどのトロピカルフルーツ盛り合わせ。これがバニラクリームの香りに変化して、酸味を思い起こさせる特徴も見せてくる。
再びトロピカルフルーツの風味は感じるものの、香りほどパンチのある甘さではない。バニラ風味からはクリーミーでジューシーな勢いが失われ、その代わりにすりおろしたアーモンドのような味がかすかにする。
フィニッシュ
余韻はどちらかといえば短めで、たっぷりのフルーツ盛り合わせを思わせる後味を残す。
コメント
飲んでいて楽しいウイスキーだが、驚嘆するほどの個性や品質はない。

クリストファー・コーツSCORE7.3

香り
フルーツ香が前面に出ている。ゼリー入りのフォンダン風フルーツキャンディー。輪切りにしたパイナップルがたっぷり入った缶詰。シャンティクリーム、レモン、オレンジ味のグミ。かすかにリンゴとジャスミン茶の香りもある。心地よい酪酸の匂いもあり、ナチュラルヨーグルトのような刺激も感じさせる。
繊細な味わいで、香りで感じた要素をうまく引き継いでいる。オレンジ、レモン、リンゴなどの風味が増して、フォンダン風キャンディーの甘味や穏やかなバニラ風味も感じさせる。
フィニッシュ
余韻の長さはミディアムから短め。レモンやオレンジのキャンディーを思わせる後味が強まっている。ほんのかすかにドライなタンニンが入り込んでくる。
コメント
気軽に飲みやすいウイスキーで、朝食のような印象もある。ビュッフェ朝食で、フルーツとヨーグルトを取り分けたような趣きのウイスキー。